栄養に一番詳しいのは、ボディービルダー
更新日:
オルトレキシアとは、「正しい食事」にこだわるあまり、偏食に陥ることだ。
オルトレキシアになる原因は、栄養学的な知識が無いまま、身体に悪いと言われる食品を遠ざけることにある。
栄養学的な知識を持たないため、最低限必要な栄養素すらも削ってしまう。
たとえば塩分過多だと言われれば、とにかく塩分を減らす。
炭水化物がダメだと言われれば、とにかく炭水化物をゼロにする。
食品添加物がよくないと聞けば、とにかく食品添加物が入っている加工食品は食べない。
カット野菜は栄養が抜けていると聞けば、二度と買わない。
強迫性パーソナリティ障害や恐怖症の一種で、とにかく「身体に良くない」と聞けば、それをそのまま信じ込んで避けてしまう。
これと好対照なのが、ボディービルダー達だ。
ボディービルダーは、身体に理想の筋肉を付ける事を趣味とする人々だ。
自分の身体を鏡で見て、筋肉が付いたと喜ぶ。
ボディービルダー達も食べ物に非常に気をつけていて、身体に良くないモノは食べない。
主に食べるのは、鶏ササミとブロッコリーで、トレーニング前後にプロテインドリンクを飲むだけだ。
ラーメンも滅多に食べないし、フライドポテトやカツなどの揚げモノも食べない。
ハムやソーセージなどの加工食品は食べないし、鶏皮も避ける。
でも健康状態は、オルトレキシアの人とは全く異なっている。
ボディービルダーとオルトレキシアの人の違いは、栄養学の知識のあるなしだろう。
ボディービルダー達も、オルトレキシアの人と同じように、身体に悪いものや不必要なモノは食べない。
ところがボディービルダー達は、最低限身体に必要な栄養素はしっかり摂っている。
そのため、オルトレキシアの人みたいに栄養失調・低栄養にはならない。
彼らがなぜそんなことができるのかというと、最新のトレーニング理論や、最新栄養学の情報をドンドン取り入れているからだ。
彼らにとっての正しい食事とは、キレイな筋肉、キレイな肌つやを作る食事であり、余分な脂肪は付けないための食事だ。
キレイな筋肉やキレイな肌を作るためには健康でなければならず、最低限必要な栄養素は絶対摂る。
そのための「正しい食事」が、鶏ササミとブロッコリーなどの緑黄色野菜、そして、おにぎり1個ってことだ。
彼らは世間的に話題になっても、栄養学の裏付けがハッキリしないことはしない。
たとえば炭水化物を食べると脂肪が付くからといって炭水化物は全く食べないかというと、おにぎり一個分(炭水化物40グラム)は毎食必ず食べる。
なぜなら彼らは、炭水化物をゼロにすると、肉体が筋肉を潰して必要最小限のブドウ糖を作りだすことを知っているからだ。
脂肪も身体に必要な必須栄養素だと知っているので、最低限の脂肪や油は必ず摂る。
炭水化物の摂りすぎによる中性脂肪は付けたくないが、肌つやをよくするための脂肪は必要だしね。
さらに彼らは、自分の身体で実践を行い、世界中の同好の士と情報交換をしている。
つまりボディービルダー達の食事法は、幾千幾万の実践を経てきたものだから、オルトレキシアの人とは全く違う。
栄養のことは、ボディービルダー達に聞け、と言うことだね。