リーキーガット症候群(腸管壁浸漏症候群)とは
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リーキーガット症候群(LGS:Leaky Gut Syndrome)は、「腸管壁浸漏症候群(ちょうかんへきしんろう)」と訳される腸の病気(症状)だ。
腸の壁が薄くなり、そこから様々な高分子化合物や、食物、毒素などといった有害物質が血液中に漏れ出し、様々な症状を引き起こす。
リーキーガットという人がいるのかと思ったら、leakyが「漏れやすい」、gutが「腸」って意味なので、文字通り「腸漏れ症候群」ってことだね。
しかし腸から物質が漏れるって、どういうことなのか。
物理的には、健康な腸壁は、500Da(ドルトンまたはダルトン)より小さな分子しか通さない。
Da(ドルトンまたはダルトン)というのは、原子や分子の質量の単位で、炭素12の12分の1の質量(陽子や中性子1個分)が基準だ。
つまり健康な腸は、炭素原子40個分くらい、水素原子なら500個分くらいの大きさまでしか物質を通さない。
これが「腸壁バリア」または「腸管バリア」と呼ばれるモノだ。
この腸壁バリアが崩れると、5,000ドルトンくらいの大きさの分子までが腸壁を通過してしまう。
そして、カンジタ菌、バクテリア、ウイルス、真菌類なども体内に侵入しやすくなってしまう。
さらに腸から漏れた物質の対処で胎内の免疫システムが手一杯になり、外部に対する免疫力が落ちてしまう。
腸管免疫システムが崩壊
健康な腸は、炭素原子40個分くらいまでしか物質を通さない。
これによって、身体に有害な物質や、バクテリア、真菌、カンジタ菌と行ったような有害菌や、病気を引き起こすウイルスなどが、体内に入らないようになっている。
これを腸壁バリアとか腸管バリアと呼ぶ。
つまり我々の身体は、コレより小さな物質しか吸収しないことで、病気から身体を守っているわけだね。
ところがこの腸壁バリアが何らかの原因で壊れると、健康時の10倍の5,000Da(ドルトン)もの大きな分子まで腸壁を通るようになってしまう。
そして普段よりデカい物質が腸壁を通ってしまうため、免疫システムが大忙しになる。
腸壁で大きな物質を通さないのは、「腸管免疫」というシステムだが、これが突破されてしまっているので、他の免疫システムが穴埋め作業を強いられるのだ。
そしてそれによって、倦怠感やだるさが起こったり、腹が張ったり膨満感が出たり、食物アレルギーや関節痛が起こったりするのだという。
また、腸管が炎症を起こしていると、栄養素がちゃんと吸収できなくなるので、栄養不足も同時に発生してしまうという。
腸で行われる予定だった解毒作業も肝臓で行われることになり、もうてんやわんやということらしい。
これが「リーキーガット症候群(LGS)」ってことだが、LGSになると食べない方が良い食品が色々あるらしい。
それが実は納豆やヨーグルト、キムチなどといった「発酵食品」で、LGSが発生している状態で発酵食品を食べると、納豆菌や乳酸菌などによって、さらに仕事が増えてしまうらしい。
さらに、マグネシウムなどのミネラル不足も起こってしまうので、なかなか大変らしい。