ココナッツシュガーのGI値35は本当か?
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糖質制限で甘みが我慢できない場合、ココナッツシュガーが良いという。
ココナッツシュガーは糖分であるが、砂糖などと比べて血糖値が上がりにくいらしい。
このココナッツシュガー(ココナッツ・パーム・シュガー)とは、ココナッツの花の蜜から作った砂糖(花蜜糖)だ。
ココナッツの花が咲く前のつぼみを刈り取って、つぼみの先端から花蜜を取る。
なので成分自体は、蜂蜜に非常に近くなる。
因みに花蜜を絞った後のつぼみは、発酵させてアルコール(酒)を造る。
さて、ココナッツシュガーの主成分は、白砂糖と同じショ糖(スクロース)で、100グラム中89グラムがショ糖だという。
このココナッツシュガーのGI値(グリセミック・インデックス)が、35だというからビックリする。
これはにわかに信じがたい、かなり低い数値だ。
グリセミック・インデックスというのは、糖類や炭水化物を食べたときに、血糖値の上昇具合を数値化したものだ。
GI値の測定方法は、炭水化物50グラムを含む分の食品を食べて、食後30分ごとに血糖値を測定して、グラフにする。
このときの上昇曲線の面積を計算して、ブドウ糖50グラムの上昇曲線の面積と比較する。
ブドウ糖50グラムを食べたときに、上昇した血糖値の面積合計を100としたときに、どれくらいの値になるかを調べたのが、グリセミック・インデックスというわけだ。
白砂糖のGI値は、およそ65~70くらいだとされているので、35となると、その半分と言うことになる。
これは一体なぜなのか?
ココナッツシュガーのGI値が低くなるわけ
グリセミック・インデックスは、炭水化物50グラムを食べたときに、血糖値をどれくらい上げるかという数値のことだ。
純粋なグルコース(ブドウ糖)50グラムを食べた場合の血糖値上昇面積を100とした場合と比べた指数で表される。
これは食後の血糖値が、どれくらい高い状態が続くのかを表しているため、糖質制限食でもよく参考にされているようだ。
ではどんな食品のGI値が高いのか、例を挙げると次のようになっているという。
グリセミック・インデックスの例
分類 | GI値 | 例 |
低GI食品 | 55以下 | ほとんどの果物及び野菜、豆類、全粒穀物, ナッツ、フルクトース及び低炭水化物食品(肉とか魚など) |
中GI食品 | 56から69 | 全粒粉製品、サツマイモ、スクロース(白砂糖) |
高GI食品 | 70以上 | ジャガイモ、スイカ, 白パン、白米、コーンフレーク、シリアル、グルコース、マルトース |
上の表を見ると、GI値が低いのは、食物繊維が多い食品だと言うことが言える。
食物繊維が多いと、炭水化物の分解がゆっくりになり、血糖値の上昇を抑えるらしい。
では、ココナッツ・パーム・シュガーはなぜ、白砂糖よりも血糖値を上げないのか?
それはココナッツシュガーの成分と、GI値に載せた成分表を見ると、想像ができる。
というのも、黒砂糖や白砂糖と比べて、ココナッツシュガーには、窒素・リン・カリウム・マグネシウムがもの凄くたくさん含まれている。
これらは野菜やナッツに多い成分で、ココナッツシュガーのショ糖以外の成分は、野菜やナッツに近い。
これがココナッツシュガーの糖分の吸収を阻害しているんだろうね。