AGEs(糖化最終産物)とは、糖質のなれの果て
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ブドウ糖(グルコース)や果糖は血液中で、様々なタンパク質と糖化反応やメイラード反応を起こす。
糖化反応(glycation)とは、糖質とタンパク質や脂質が結びつく反応のこと。
メイラード反応とは、肉を焼いたりタマネギを炒めたりするときに茶色くなったり褐色になったりする反応のこと。
高級料理である北京ダックでは、アヒルの皮に水飴を付けて焼くから、あの茶色いのがまさにメイラード反応だ。
メイラード反応は糖化反応の一種だが、ほぼ同じ様な意味で使われることが多いようだ。
この糖化反応やメイラード反応では、様々な糖と様々なタンパク質がランダムに反応するので、無害なモノもあるが、有害なモノも出来る。
たとえば高温で作るポテトチップスやクッキーには、アクリルアミドという物質がわずかだが発生する。
アクリルアミドはブドウ糖とアスパラギンというアミノ酸が反応して出来るのだが、神経毒性がある発ガン性物質であることが分かっていて、パンなどにも少量発生するので欧米では基準値作りが始まっている。
パンも高温で焼くものだし、糖分とタンパク質を含んでいるので、何らかの安全基準が必要だと言うことらしい。
AGEs(糖化最終産物)とは、糖質のなれの果て
糖化反応は複雑な反応で、何段階も反応があるのだが、糖化反応で最終的に出来るモノを特にAGE(糖化反応最終産物)と呼ぶ。
AGEはadvanced glycation end-productsの略語だが、AGEとしては色んな物質ができるので、sを付けてAGEsと言う風に書く場合もある。
糖化反応自体は100年も前に発見されていてそんなに目新しいものではない。
糖尿病の指標となるヘモグロビンA1c(HbA1c)も糖化反応によって出来た物質で、1960年代から測定されるようになっている。
しかし近年、AGEsが糖尿病のみならず、老化やガン、動脈硬化なども引き起こすらしいことが分かって、急に注目度が上がってきたわけだ。
ウィキペディア メイラード反応の記述では、
老化現象と深い関わりを持つコラーゲンの糖化反応は、肌の張りと弾力性を失わせ、骨の質(骨強度)を劣化させる。
また、糖化反応された老廃物の蓄積が白内障や動脈硬化の進行(高血圧症)となって表れるなど、老化の顕著な特徴と直結している。
アルツハイマー病は脳内のアミノ酸が糖化反応される現象という説も存在する。
また体の糖化反応と糖尿病の合併症やメタボリックシンドロームには深い関係がある。
つまり
- コラーゲンと糖が結びつくことによって、肌の張りや弾力が無くなり、骨も弱くなる。
- 糖化反応老廃物(AGEs)が溜まることによって白内障や動脈硬化や高血圧が起こる。
- 糖尿病の合併症ももちろんAGEsが引き起こす
年取りたくなかったら、炭水化物は食べるべきではなさそうだな。