一日許容摂取量(ADI)とは?
更新日:
アステルパームやスクラロースなどの合成甘味料は危険だという話をよく見る。
アステルパームは脳腫瘍と関係があるのでは?スクラロースは妊婦には悪いのでは?そういう記述がネット上にたくさんある。
こういう報告はアメリカの砂糖業界が、人工甘味料が広がるのを恐れて、人工甘味料に懐疑的な研究者に資金提供して、得られた情報を広めたもので、ウソではないが、かなり特殊なケースだろう。
アメリカのFDA(食品薬品局)だって、申請から15年前後もかけて検査した上で、認可を行っているわけだから、レアケースということだ。
さてエリトリトール(エリスリトール)はメロンに含まれる糖アルコールの一種で、他にも醤油や日本酒にもたくさん含まれている甘味だから、かなり安全だろうというのは分かる。
しかし天然に存在しないアステルパームやスクラロースは、どれくらい警戒すべきなのか。
厚生省のホームページには、動物実験の結果が載っている。
→スクラロースの指定についてこれによるとスクラロースは無毒性量1,500 mg/kg体重/日となっている。
無毒性量というのは「これ以上食べると毒になる」という量の2分の1で、要するに一日に体重1キログラム当たり1.5グラム以上取り続けると体に悪いかも?というという事である。
これを安全係数100で割ったものが一日許容摂取量(ADI)で、毒性が出るかも?という100分の1くらいなら、一生、毎日食べてもまず大丈夫だろうという話である。
アステルパームとスクラロースのADI値(1日許容摂取量)
- アステルパームのADIは、 40mg/kg/day
- スクラロースのADIは、15mg/kg/day
- エリトリトール・エリスリトール:設定する必要なし
スクラロースの安全性を考えてみる
合成甘味料スクラロースのADI(1日許容摂取量)は、体重1kgあたり15mg。
ADI値というのは、動物実験で毒性が出た200分の1くらいの量で定められるので、体重50kgの人であれば1日に750mgまでならば、毎日一生食べても恐らく大丈夫ということだ。
で、スクラロースが入っている人工甘味料『シュガーカットゼロ顆粒/エリスリム』で考えてみると、砂糖の約3倍の甘さに調整されていると書いてある。
つまりこの『シュガーカットゼロ顆粒/エリスリム』100gで、砂糖300gの甘さと同等だと言うことである。
一方、スクラロースの甘さは砂糖の約600倍とされているので、
と言うことは、『シュガーカットゼロ顆粒/エリスリム』100グラムの中に、スクラロースは0.5グラム前後しか入ってないって事らしい。
0.5グラムというのは500mgってことだから750mgよりも少なく、つまり『シュガーカットゼロ顆粒/エリスリム』を毎日100グラム食べても大丈夫ってことらしい。
まあ実際これを使ってみると、口の中にずっと甘味が残るので、1日当たり10~20グラムくらいしか必要ないとは思うが。
因みにその他の成分はエリトリトール(エリスリトール)で、こちらはADIを定める必要なしとされている成分だから、コーヒーなどの飲み物に入れて飲むくらいなら、問題はほとんどないっていう判断らしいな。
スクラロース自体は糖質ではないのだが、細胞のインスリン抵抗性を上げてしまい、細胞にブドウ糖が取り込まれるのを阻止してしまうらしい。
そのため血液中のブドウ糖濃度が高いままになり、血糖値が上がってインスリン分泌量が増えてしまって糖尿病リスクがふえるということらしい。
エリトリトールは醤油などにも含まれる成分で、ADIを定める必要がないと言う物質(糖アルコール)だし。
ただし甘さは砂糖の7割程度なので、たくさん量が必要になるので、結局、甘味料を使わないような食生活を目指すのが一番良いが。
★エリトリトール・エリスリトールを楽天市場で探す★因みに私はエリトリトール+スクラロースの甘味料を使っていたが、その後、ラカンカットという、ラカンエキス+エリトリトールのモノに替えた。
ただしコーヒーも甘味料を入れずに飲むようになったので、ずっと台所にころがったままになっているが。