アディポネクチンの効用

更新日:

アディポネクチンは、内臓脂肪から分泌されるタンパク質だ。

 

アディポネクチンの効用はというと、まず、血管の内側に出来た小さなキズを埋めて治す。

 

血管は何かにつけて小さなキズができ、そこから動脈硬化などが始まるわけだが、アディポネクチンはこれを見つけて埋めて修復する。

 

また細胞のインスリン抵抗性を減らし、インスリンがうまく働くように作用する。

 

インスリン抵抗性というのは、膵臓からインスリンが分泌されても、全身の細胞がインスリンに抵抗してブドウ糖を吸収しない現象で、これがあると血糖値が高い状態が続いてしまう。

 

また分泌されるインスリンの量もどんどん増えて、膵臓が酷使され疲弊してしまうのだ。

 

アディポネクチンは細胞のインスリン感受性を調整し、インスリン抵抗性を下げるという働きを持つ。

 

さらにアディポネクチンは脂肪を燃焼し、糖の取り込みを促進する。

 

これらの作用から、アディポネクチンはメタボリック・シンドロームの治療に役立ち、逆にアディポネクチンの不足がメタボリックシンドロームを引き起こしているという仮説もあるようだ。

 

またアディポネクチンはガンなどの腫瘍を小さくするという報告もある。

 

そしてうれしいことに、アディポネクチンは年を取っても分泌量が減らないタンパクで、しかも長寿に関係するタンパクだという。

 

というのも100歳以上の女性と若い女性を比べた場合、100歳以上の女性が若い女性の2倍も多いアディポネクチンを持っていたというのだ。

 


アディポネクチンを増やす食べ物とは

アディポネクチンは、年を取ってもへらず、長寿に関係するタンパク質である。

 

男性と女性を比べると、

  • 男性 7.5mcg/ml
  • 女性は12.7mcg/ml
となっており、これが男性より女性が長生きする要因の一つだと考えられている。

 

このアディポネクチンの分泌量は内臓脂肪の量と関係があって、内臓脂肪が多いと減り、適度な量であると増える。

 

内臓より腰や太股に脂肪が付きやすい女性は、内臓脂肪の量が適度だから、アディポネクチンの分泌量が男性より多いって事だろうな。

 

糖質制限食・低炭水化物食が、アディポネクチンを増やすというのも、糖質制限食・低炭水化物食が、内臓脂肪を減らすってことかも。

 

そしてアディポネクチンを増やす食品としては、次のような物がある。

 

  • マグネシウム
  • 食物繊維
  • EPA(サバなどの青魚、マグロ)
  • 大豆タンパク
  • 酵母(ビール酵母など)
食物繊維がなぜアディポネクチンを増やすのかはよく分からんが、大豆と海草と魚を食べればよいらしい。

 

またトマトやジャガイモ、キウイなどに含まれるオスモチンという成分が、アディポネクチンに似た構造をしており、こちらはペプチドタンパクで口から食べても吸収されるため、肥満者のアディポネクチン不足を補えるのではないかと期待されているようだ。


広告


Twitter
Facebook
LINE
はてな
ポケット

ウェルネスダイニング 心疾患リスク検査キット 食材宅配

今売れてます!