こんなに炭水化物をたくさん食べるようになったのは、つい最近のこと。
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人類が穀物を腹一杯食うようになったのは、まだつい最近のことである。
砂糖の入ったコーラなどの甘い清涼飲料水を水のようにガブ飲みするようになったのも、まだつい最近のことである。
人間に最低限必要な栄養素は、肉と魚からとれるタンパク質と脂肪であって、実は炭水化物はあまり必要ない。
穀物や野菜からとれる炭水化物は、1日130グラムもあれば十分だし、実はケトン食のように炭水化物は1日10グラム以下でも生きていけるのだ。
そして我々人間の身体はまだ、こんなに毎日、山ほど炭水化物を摂るような炭水化物過多の食事に慣れていない。
季節ごとに様々なモノを組み合わせて食べるのが普通の一般的な食事であったはずで、むき出しの糖分や炭水化物を、年中バクバク飲み食いするなんて、我々の肉体にとっては想定外の事態なのかもしれない。
その結果、年がら年中、秋みたいにブクブク太り、炭水化物の取りすぎで膵臓が酷使されて傷み、40代前後から糖尿病で苦しむということらしい。
しかし人間の体の中に、体重をコントロールする仕組みが無いわけでもない。
それがグレリンとレプチンというホルモンだ。
グレリンとは、成長ホルモンを刺激し、食欲を増進させるホルモン。
レプチンとは、体脂肪が増えると増えるホルモンで、食事の量を調整したり、エネルギーの消費を亢進させたり抑える。
グレリンは、成長ホルモンを増やし、身体を若返らせるホルモン
グレリンとは、胃の細胞から分泌されるホルモンで、成長ホルモンの分泌を刺激し、食欲を増進させるホルモンだ。
1日1食で20歳若返ったという南雲医師などは、空腹で腹が「グー」となったら出ると書いている。
腹がグーと鳴るまでモノを食べずに我慢すると、グレリンが分泌され、それによって成長ホルモンの分泌が促される。
その結果どうなるかというと、身体の隅々の細胞が活発になり若返るのだという。
成長ホルモンは若返りホルモンとも呼ばれ、身体を成長させる方向に進ませるホルモンだ。
そしてタンパク質や脂肪・炭水化物などを使って、骨や筋肉を新しく作り替える指令を全身に伝える。
身体を作り替えるのにはエネルギーが必要だから、肝臓に蓄えているグリコーゲンをブドウ糖に変えて放出し、体脂肪も燃焼させてエネルギー源に使う。
つまりグレリンは食欲は増進させるが、成長ホルモンによって脂肪もドンドン燃やす方向に進ませるわけだ。
このグレリンは、
- 断食すると血中濃度が上がる
- モノを食べると血中濃度が下がる
- 太っていると血中濃度は低くなる
- やせると血中濃度は高くなる
一方、レプチンというのは、脂肪細胞から出されるホルモンで、太れば太るほど濃度が増すという性質がある。
体内のレプチンの濃度が上がると、食欲が減り、レプチンの濃度が下がると、食欲が増すという。
これが実はダイエットのリバウンドの原因になっているらしい。