硬いカサブタが少しずつ増えていく奇病?
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多形慢性痒疹(たけい・まんせい・ようしん)とは、様々な形の痒疹がたくさんできる症状だ。
50歳を過ぎた中高年に発症しやすく、しかも難治性でなかなか治らない。
原因はよく分からないけれど、身体の中の衛生環境が良くないらしい。
治療法も、痒みを抑える「抗ヒスタミン薬」を飲んで、湿疹に効果がある軟膏を塗るくらいしか無いような感じだ。
皮膚に赤い発疹が出て痒いので、それをボリボリ掻いていたら、それがだんだん硬いカサブタに発展して、何週間もずっとカサブタが出来ては剥がすという繰り返しだ。
ところがこのカサブタが、もの凄く硬くて、ずっといるんだよね。
皮膚の新陳代謝が早ければ、カサブタが剥がれればお終いなんだけど、どういうわけだか硬いままのカサブタがずっと残っている。
その一方で、別の部分にまた赤い発疹が出てきたりするので、カサブタがどんどん増えていって、コレは一体どういうことなんだ?と思ったりする。
で、一年くらい、慢性痒疹と戦っていたのだけれど、どうもすぐに治るカサブタと、延々残るカサブタがあることに気づいた。
というのもどうも、毎日痒くて、掻いてカサブタをはがしてしまうケースの方が、後から気づくと早めに治っているようなのだ。
一方、カサブタが硬くなってしまって、剥がせなくなってしまったら、長引いてしまうようだ。
痒疹(ようしん)とは
「痒疹ってどんな病気ですか?」
非常に痒いポツポツとした赤い皮膚のもりあがり(丘疹)がパラパラとちらばってできる病気です。すねのあたりやお腹まわりに限られるタイプから体中にできるタイプまで様々です。またおのおのの丘疹が1週間程度で治ってしまう急性のものから、何か月も治らず茶色の硬いイボのようになってしまう慢性のものまであります。
※日本皮膚科学会ホームページより
慢性痒疹の画像(その1)
赤い小さな点のような発疹と、硬くなったカサブタなど。
こういうのが数十個以上できた。
※画像をクリックすると、大きな画像になります。
ヨーグルトピーリングで、硬いカサブタを剥がす
慢性痒疹になると、カサブタが硬くなってしまって、まるで黒いホクロのようになってしまう。
こうなってしまうと、なかなか治らない。
日本皮膚科学会のガイドラインを見ると、数ヶ月も治らない場合もあるようだ。
皮膚なんて新陳代謝でドンドン皮膚が入れ替わって行きそうなモノだが、硬くなってしまうとなぜかそのままずっと居座ってしまう。
さらにそれでも痒いものだからボリボリ掻いて、カサブタの周囲がまためくれてしまう。
そうやってカサブタがまた大きく拡がってしまうわけだ。
そして私の経験では、この硬いカサブタは、剥がした方が治りが早い。
というのも、カサブタが残ってザラザラしている状態では、やっぱりボリボリ掻いてしまうからだ。
皮膚がザラザラした状態では、いつまでたっても掻きむしってしまい、新しいカサブタが増えて行ってしまう。
でも硬くなってしまったカサブタは、そう簡単に剥がすことが出来なくなっている。
そこで使えそうなのが「ヨーグルトピーリング」だ。
ヨーグルトピーリングとは、ヨーグルトを皮膚にパックして、皮を剥く方法だ。
ヨーグルトの乳清(上澄み液)は、肌の成分に近い成分で肌に馴染みやすい。
さらにフルーツ酸(AHA)という成分が含まれており、これが肌に馴染んで、カサブタを剥がしやすくする。
フルーツ酸(AHA)は、市販のピーリング剤の主成分だが、ヨーグルトにも少し入っている。
やり方としては、プレーンヨーグルトを買ってきて、それを大さじ1くらいをお椀にとって、それを指ですくって患部に塗りたくる。
すべすべにしたい範囲に塗りたくると、だんだん痒みが発生するのだが、しばらくするとボロボロと皮脂がアカのように出てくる。
これを指先でゴシゴシ擦ると、カサブタが剥がれやすくなったり、肌がつるつるになったりする。
ヨーグルトパックはヒリヒリしたり痒くなるので、寝る前など、身体が痒くなってきたタイミングを捉えてバーッとヨーグルトを塗りたくると、一石二鳥(?)っぽい。
どうせボリボリ掻いてしまう時間帯だし。
慢性痒疹の画像(その2)
左上の赤いところはジュクジュクしたところと硬いカサブタ。
その他の茶色いボンヤリしたところが治った後。
※クリックすると少し大きな画像が見れます。