ナトリウムとカリウムは拮抗ミネラル

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塩分の取りすぎが、なぜ体に悪いか。

 

今あるガンが消えていく食事」を参考にして説明すると、こうだ。

 

人間の身体の中には様々な物質がバランスを保って存在している。

 

そのなかで重要なモノが、ナトリウム・イオンカリウム・イオンだ。

 

ナトリウム(Na)は塩分の主成分のミネラルで、カリウム(K)は、豆類・野菜類などに多いミネラルだ。

 

ナトリウムとカリウムは人間の体内では、ほぼ1:1の比率でそれぞれ約100~120グラム存在している。

 

この二つのミネラルは拮抗関係にあって、ナトリウムが入れるところにはカリウムも入ることができ、つねに一種類のイスを二種類のミネラルで取り合っている。

 

ただしナトリウムやカリウムが座れるイスには限りがあるので、どちらかが多くなると他方が追い出される。

 

いわばイス取りゲームのようなことをやっていて、こういうのを拮抗ミネラル関係にあるという。

 

その結果、カリウムが増えるとナトリウムが排泄され、逆にナトリウムが多いとカリウムが追い出されることになる。

 

実際にはカリウムが増えると排尿によって、つまりオシッコすることによってカリウムとナトリウムが同時に排泄されるのだが、血液中ではナトリウムの濃度の方がはるかに高いので、ナトリウムがたくさん減る形になる。

 


カリウムは命に関わるミネラル

ナトリウムとカリウムは、人間の体内にそれぞれ約100~120グラムずつ存在する。

 

ただしナトリウムの半分は細胞外液(血液や体液)中にあり、4割は骨の中にある。

 

一方、カリウムは9割が、細胞内液に存在する。

 

つまり人間の細胞の外側にはナトリウムがたくさんあり、細胞の内側にはカリウムがたくさんあるという配置だ

 

この様な配置を取ることで、心臓の筋肉が動いたり、神経で電気信号を送ったりすることが出来るようになっている。

 

で、ナトリウムとカリウムのイオン濃度は、細胞内液では

  • ナトリウム5~10 mmol/L (mEq/L:メック)
  • カリウム100~150 mmol/L(mEq/L)
細胞外液では
  • ナトリウム135~145 mmol/L(mEq/L)
  • カリウム3.5~4.5 mmol/L (mEq/L)
の範囲に保たれている。

 

※メック(mEq/L)はイオン濃度の単位。

 

このイオンバランスが崩れて血中のカリウム濃度が上がると、不整脈が起こったり心臓が止まったりするので命に関わる。

 

心臓を手術する際には、心臓を止める必要があるが、そのときに使われるのも塩化カリウムであって、カリウムの血中濃度が上がると心臓にも影響があるわけだ。

 

なので我々の体の中では常に、この二つのミネラルのバランスを保つための仕組みがいろいろ動いている。

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