五色の食材を毎日食べよう
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薬膳(やくぜん)という考え方がある。
薬膳というのは、食べると健康になれる食事のことだ。
一般に、中国料理は薬膳の考えを元に、様々な薬効のあるものを組み合わせて作られているという。
調味料や香辛料というのは、それぞれに様々な効用があるので、季節や体調に応じて使えば健康に役立つ。
で、薬膳の中心になるのが、「五色」だ。
五色とは、五つの色のモノを必ず食事に入れろ、という教えだ。
白,黒,赤,黄,緑というのが五色で、諸説あるがこういう食材のことである。
- [白] 白米・パン・うどん、豆腐・牛乳・卵白、大根・白菜、
- [黒] 黒ごま・黒豆・黒米、ワカメ・ひじき・昆布・のり、しいたけ・しめじ・きくらげ
- [赤] 牛肉・豚肉・鶏肉、マグロ・鰹・アジ・削り節、人参・トマト・イチゴ
- [黄] 卵黄、納豆・みそ・油揚げ、チーズ、みかん・レモン、かぼちゃ・さつま芋
- [緑] ほうれん草・小松菜・ニラ、ピーマン・プロッコリー、パセリ・大葉
なので五色食というのは一般的な栄養素の分類とは、かなり異なる分類だ。
だが、中国の五行説では色と内臓には対応関係があり、これらの五色をバランス良く摂ることによって、健康増進に役立つという。
色の心理効果については、色彩の研究で明らかになっており、その食事版だと思えば何らかの効果はあると思われるね。
ポリフェノールの研究で、一躍注目されるようになった
さて五色のなかで最近注目されているのが、「黒食」だ。
黒い食べ物には、健康効果があるという。
これは民間健康法として昔から言われてきたものだし、和食には必ず入っているものだが、最近その健康成分が色々分かってきた。
きっかけは、栄養学で有名な「フレンチ・パラドックス」だ。
フレンチ・パラドックスというのは、フランス人が高カロリー・高脂肪食を摂っているのになぜか心臓明夜動脈硬化などの疾病の発生率が低いというパラドックス(矛盾)のことをいう。
高カロリーで高脂肪の食べ物は、心臓病や動脈硬化の発生リスクを高めると考えられているのにこれは一体どういう事なんだろう?そして疫学調査で分かったことは、「赤ワインをいつも飲んでいる」と言うところに何か秘密があるらしいと言うことだった。
そして赤ワインの成分研究から、赤ワインに含まれるポリフェノールという物質が動脈硬化を抑えていることが分かったわけだ。
赤ワインのポリフェノールは、ブドウの皮に含まれる色素で、植物には様々な種類のポリフェノールが含まれている。
それ以来、色素成分の健康効果が様々な研究対象になり、いろんな食品の健康効果の原因物質が分かってきた。