大麦は、世界で広く食べられてきた穀物
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白米に混ぜて食べる雑穀として一番多いのは、おそらくは押し麦だろう。
私の友人の実家は米屋だったが、健康のためにと子供の頃から麦ご飯を食べていたという。
麦ご飯というのは、白米に押し麦を1~2割混ぜて炊いたものだけど、この押し麦というのは、大麦の外皮をはずして押しつぶしたものだ。
『ハクバク』の押し麦など、スーパーのお米売り場に必ずあるね。
この大麦、エジプトやヨーロッパ、中国などでも有史以前から広く食べられている穀物だ。
加工しやすく寒さや塩害にも強いので、広く栽培されている。
ビールを造る際に使われるのも大麦だし、味噌醤油の生産にも使われる。
食用としては、主に六条大麦が使われ、二条種はビールや焼酎の醸造用として使われている。
大麦の利点は、安くて食物繊維とビタミンBが多いこと
大麦は、ユーラシア大陸で古代から広く食べられて来た穀物で、様々な健康効果がある。
まず第一は、食物繊維が豊富なこと。
食物繊維が白米の19倍も含まれている。
大麦は、センターに黒い筋が一本入っていて、これをよく「フンドシ」なんて呼ぶのだが、ココに食物繊維が集まっている。
これが血糖値の上昇を抑制し、腸を整えたり、内臓脂肪を減少させる働きがあるわけだ。
そしてまた、ビタミンB群が多く含まれていて、脚気などビタミンB欠乏症の予防にもなる。
かつての日本陸軍では農村出身者が多く、白米食にこだわったために脚気でかなりの死者を出したというのは、有名な話だから、ぜひ食べたい穀物だ。
最近は、大麦若葉の青汁などが有名だね。
価格は白米より安い場合が多い。
ハトムギの効用。ただし妊娠中はダメ
ハトムギは、麦とは言っても実はイネ科の作物だ。
なので水田の転作で、ハトムギを栽培したりもする。
食べ方としては、はと麦茶とか、雑穀米として白米に混ぜて食べる。
タンパク質が多く含まれているが、漢方薬としても使われる(ヨクイニンという)。
ハトムギには利尿作用があり、体のむくみ解消や解毒作用が期待できる。
体内の老廃物を排出して浄化されるため、肌荒れ改善、保湿効き目などで美容効き目もある。
ただし薬としても使うほど効果があるので、妊婦にはタブーで食べさせてはいけない。
これはしっかり覚えておくべきだろう。